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Atelier / C Melody Saxophone

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2011年 03月 24日

総銀の謎

あれ? これはかなり以前から思ってる事だったので書いた事あったかもしれませんが・・・
サックスの世界で 総銀 と呼んでいるモデルやネックがありますが、あれらは 総銀 ではありません。
フルートを見ればわかる事ですが、あれらを 総銀 と呼んでいるのは間違いです。

最近総銀ネックのオーダーが増えてきたので新しく管関係の製作コーナーを新設する事にしました。 鍛金コーナーで作業していましたが専用の場所・機材が欲しくなってきました、、
今まで酸素はボンベを使っていましたが構造も大して難しくもないし素材も入手困難なものではないので酸素ジェネレーターを製作します、、

私の場合は実際に 総銀 にしています。ジョイント部もベントチューブやオクターブキーも銀を使っていますので、、
それに、銀合金自体も自分で配合した物を使っています。一般的にはコストの問題もあり925(スターリングシルバー)や950(これは主にジュエリーの世界ですね)の専門メーカーが量産した物が使われますが、自分の場合これらに近い割合の銀合金でもメーカーのそれとは違う配合になっています。 ネックで925(付近)の割合を使う場合には 銀 金 銅 で配合していたり、これに若干の亜鉛を混ぜたりと、、
パーツの結合は半田なんか使いません。銀ロウを使っています。

ネックや管体を作る為には調合した金属を当然薄板にしなければなりませんが、案外これが大仕事なんですよね、、
それを考えると今まで・・・・・・・・・



昔やったガラスですが、久々に最近の世間の様子を調べてみたら、、 ずいぶんとポピュラーな趣味の一つになっているんですね、、 そして驚いたのはその機材の変貌ぶり、、
酸素ジェネレーターも丁度いい具合のサイズのものがあったりアメリカ製の医療用を流用したりして使われているんですね、、 しかし、、こんな機械でもニーズの規模が小さいからか単価は凄く高いものですね、、 ちょっと物が作れる人になら簡単に作れる代物なのですが、、
そして、ガラスワークに使う卓上の酸素バーナーもアメリカ製の物が色々あるのですが、これもまぁ典型的な アメリカ製工作物 という作りでこんな単純なものが20万30万とするんですね~
酸素バーナーも大して難しいものじゃないので自分で作ってますけど、、、

ふと、、 酸素バーナーと酸素ジェネレーターのメーカーやってもいいんじゃないか? とか半本気で思ってしまったり、、、

一つ現在のガラスの状況をみて不安に思ったのは、、 大型のバーナーを使いたいからと酸素ジェネレーターでは足りずボンベを使おうという人がちゃんと高圧酸素の勉強をしているのか という事、、、 あれは絶対に勉強しておかないと思いもしない落とし穴があったりしますので、、
ガス溶接技能講習をせずにこっそり使ってる人もいますが絶対やめましょう。 あれ自体は簡単な暗記と常識的な思考回路を持っていれば筆記は誰でもパスできます(落とすための試験じゃありません)し技能講習も大したことではありません。(講習は金属の溶解というよりも厚鉄板の酸素切断が主ですが)


同時に、ガラスに限らず物作りを本気でやりたいという人はガスカートリッジ等のバーナーしか使っていない様では大した内容は望めません。酸素は必要ですし、一旦酸素を使ってその威力を知ってしまうともう手放せなくなります。


まぁ、サックスいじりに限定するなら、、 管体・・・ とまではいかなくてもネックを製作する位の事をするのであれば必需です。 ネックなんか作らない というのなら半田付けにカートリッジガストーチで間に合うと思います、、
1920年代頃の楽器そのものの素材でマウスピースを作る なんて事もありましたが、この規模で金属を溶かすなら酸素は必要です。
正直、素材でそんなにマウスピースの音色なんて影響されないので昔の素材で作ってくれと言われても今はそんな事しなくても間に合いますよ・・・ と、、


以前アトリエで私の作業を見ていて キーカップを温めるのにガスバーナーを使わないのかと聞かれた事がありますが、、、 キーカップを温めるのにガスバーナー(トーチ)なんか使いませんよ!!

by k_ohtake | 2011-03-24 00:49 | ネック


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